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トラウマを克服する方法

06/26/2018

 

『記憶』は頭の中で作られたものであって、実際に起こったことではありません。

 

もちろん話がこれだけだと

 

『うわーサイコパスかよ!』Σ(゚Д゚;)

 

・・・となるのもまぁ無理は無いです。

 

今回は『記憶の再構築』のメカニズム、そして『辛い記憶にいかに囚われないようにするのか?』というお話です。

 

人の記憶とは曖昧なもの

 

時間が経ち過ぎていたり、病気や怪我などで脳に傷がついた状態になると、人の記憶は客観的事実とは大きく食い違ってしまいます。

 

たとえ医学的な記憶障害がない人でも『昨日の朝食なに食べた?』といきなり聞かれると、関係ありそうなことから順に記憶を掘り起こしてようやく思い出せたり出せなかったり。。。

 

なんてのはよくある話ですよね。

 

そもそも『人の記憶』とはそのくらい曖昧なものなのです。

 

「人の記憶は過去にあった出来事を思い出すその度に再構築されている。思い出すという行為はその瞬間に新たな現実を作り出すという行為である。」

ジェラルド・モーリス・エデルマン
(生物学者。抗体分子の一次構造及び二次構造の解明により、1972年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。)

 

人の記憶というのは『思い出す』という行為によって脳内で再構築されるもの。

 

であるならば、『真実』は一体どこにあるのでしょうか?

 

その時、その瞬間にしかありません。

 

楽しかった思い出が美しいのは、いかなる方法であろうとも、全く同じ体験をすることは不可能だからです。

 

トラウマも今の自分の思考が作り出した『苦しみを伴った記憶』に囚われていることに他なりません。

 

『負の感情』もその時、その瞬間にしかないのに、それをわざわざ何度も再構築して苦しもうとしているということです。

 

どうあっても再現されることのない思い出はより美化され、

 

そして辛い記憶はより悲惨に、

 

『現在の思考』が干渉して『記憶の再構築』の度に少しずつその内容を変えて、その人の感じ方に合わせて常に更新されているのです。

 

でも、それがわかったところで、辛い記憶がたちまち消えて無くなるものではありませんね?

 

『いつまでもクヨクヨするな!』と言われても、それで済むようなことではないからこそ『トラウマ』なのですから、それはそれでいいんです。

 

『トラウマを克服する』というのは、トラウマの原因となっている辛い記憶そのものを消し去ることではありません。

 

あなたが囚われている、既に客観的事実ではない『辛い記憶』を、

 

『それを思い出そうとしている時点で、実際に起こったことではない。』という『客観的事実』で上書きすればいいのです。

 

要は、物の見方、考え方一発です。

 

トラウマを『いかに辛い記憶であっても、それは幻想である』という思考に変換できれば、

 

その瞬間からもっと楽に生きることができるはずです。

 

記憶を『ただの情報』として整理する

 

私には宗教カウンセリングによって長年囚われ続けていたトラウマから解放された経験があります。

 

それは何日間もかけて『過去と向き合う』という、かなりハードな試練でしたが、それはもう、実に素晴らしい結果となりました。

 

辛い記憶が消えて無くなるということではなく、『そこには負の感情があった。』という、まるで『映画を観た感想のような記憶』として整理されたのです。

 

私の人生で最もファンタスティック!な体験の一つです。

 

『いかに辛い記憶であってもそれは幻想である』とマインドチェンジした場合も、辿り着くところは同じく『傍観者』としての記憶です。

 

『物の見方、考え方一発だ』と書きましたが、それはもちろん私の『解』であって、あなたにとっての正解はあなたにしかわかりません。

 

お互い、全く同じ記憶とその場の感情を共有することは不可能なのですから、『お前はなんもわかってない』と言われてしまえばそれまでです。

 

いくら細かく話を聞いたところで、たとえ専門のカウンセラーであろうとも、同情しようが共感しようが、『他人』は到底あなたの体験と感情を肩代わりなど出来ない『傍観者』にしかなり得ません。

 

この話はそのドライな考え方を発展させて、自分が抱えるトラウマに対して自分自身が『傍観者』になればいいという話です。

 

まとめ

 

過去にとらわれずに『今を生きる』ことが重要です。

 

その足枷にしかならないトラウマは当然克服すべきものです。

 

 

よく分からなければ、今のあなたに都合がいい方を選択してください。

 

信じたい方を信じてください。自分が幸せに生きられる方を信じてください。

 

 

お読みくださいましてありがとうございます。

 

 

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